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ロワール河流域 (2003)

フランス全土で灼熱の年となった2003年ですが、ロワール地方はこの年に最も成功を収めた地方の1つに挙げられます。

トゥーレーヌ地方の2002年の秋はこの後すぐに太陽が照りつけ始めるとは考えられていませんでした。実際、冬は確かに、しかし徐々に訪れ1月には最低平均気温マイナス1℃を記録します。雨は10月、11月、1月に観測されますが、それ以外は収穫期まで殆ど観測されていません。 4月も引き続き土壌の水分が補充され、この貯水のおかげで、トゥールでは40℃を観測するような酷暑が襲った8月などを乗り越えられました。2002年の3月は例外的に暑かった事で知られており、ブドウの生育サイクルのスタートは大幅に早まります。 夏は前述した通り暑く、収穫は25日も早まりました。この年の最高の出来はカベルネ・フランです。この年のカベルネ・フランは偉大な奥行きがあり、華やかな芳香を持っています。とりわけシノンの出来は素晴らしいです。

アンジュー・ソミュール地区は雨が多く偏西風が吹き付ける同様の環境でした。冬は寒かったですが、3月になると最高平均気温が16.2℃を記録する等、早い春の訪れを迎えます。8月は暑かったですが大西洋からの偏西風が吹いた恩恵を受け、トゥーレーヌ地方程暑くはなりませんでした。 白ワインは暑い年ながらも良いワインが出来上がっています。一方で赤ワインは凝縮感のある偉大なワインが出来上がりました。

2002年秋のナント地方は季節の平均降水量445mmを超える雨が降り、大西洋からの風は時速95kmを記録しています。 冬は時速100kmを超える大西洋からの風、180mmを超える降水量、マイナス6.8℃まで下がった気温等、とりわけ古典的と思われるシーズンになりましたが、対照的に春は他のロワール地方同様ブドウの生育サイクルが早まりました。 8月には39℃を観測したなど、ミュスカデの畑とフィエフ・ヴァンデアンでは収穫が早期に行われています。この年のミュスカではとても良い状態でバランスの取れたワインが出来上がっています。

中央フランス地区の2003年ヴィンテージも例年とは異なりますが本当に素晴らしいワインが出来上がりました。過酷な暑さだったにも関わらず旱魃には見舞われておりません。 9月に入ると涼しい夜など通常の気温に戻りブドウの成熟に最適な環境ができたことから完璧な状態でブドウは収穫され、素晴らしくバランスの取れたワインが出来上がりました。

2003年のオーヴェルニュ地区は猛暑と旱魃に悩まされます。実際、冬は例年の平均降水量を下回り春も何度か雨が降りましたが旱魃を防ぐのに必要な量は降りませんでした。夏には40℃を超すなど過酷でしたが幸い9月には雨が降り、気温も下がり、無事ブドウが収穫されています。

[参照元: www.vin-vigne.com]